mercredi 29 mars 2006

さてさて、そんなある日、偶然にも鹿島氏は 知り合いの書いた本の一節にまた驚かされることになります。 それはフランス語の先生でフランス人を奥様にもつ、 大矢タカヤス氏の「バイカルチャーものがたり
そのエピソードというのが、彼ら夫婦がシャンティイの森に
ピクニックに出かけたときのこと。
しんと静まりかえったその場所で、奥さんが突然こう叫んだそう。
「cigale !」
このことばに驚いた大矢氏。
「なにをバカなことを」と思いつつ、ふとそれが、
リーンとかジージーと鳴いている虫たちのことだと気づいたそう。
そして彼は鹿島氏と同じように、家に帰るなり
ラ・フォンテーヌの寓話を引っぱり出して、
そこに描かれた絵がどう見てもコオロギかゴキブリにしか
見えないことを発見します。
そして次に彼は、バルザックやサガンなどの小説の中で、
cigale が茂みの中や河原で鳴いていたことを思い出すのです。
さて、これはどういうことか?
バルザックやサガンのように、
パリなど北フランス出身の作家たちはみな、
cigale といえばコオロギやキリギリスのような、
秋に鳴く虫たちのことを思い浮かべていたのです。
北フランス、シャンパーニュ地方出身の
ラ・フォンテーヌもまたしかり。
セミ cigale の語源はラテン語の「cicada」で、
意味は「鳴く虫」。そして、このことばが入ってきた時点で、
北フランスにはセミは存在しなかった。
でも、ファーブルの住んでいた南フランスにはセミは存在していた。
それで、このような地方によってちがう解釈が起こったのだそう。
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これ、わたしの中ではものすごーい大発見で、
(といっても本を読んでやっと分かったのですが)
喜び勇んで師匠に報告したのですが、
このことについて知らなかったにもかかわらず、
彼にとってはそれほど興味をそそるはなしではなかったんです。
そうですよね、フランス人にとっては、
「アリとキリギリス」= La Cigale et La Fourmi が
もう当たり前っていうか、
そういうもんだって疑問にも思わないんでしょうから。
あっさり、
「そんな虫の生態より、ぼくはそのエピソードのもつ
教訓のほうがメッセージとして伝わってくるよ。」
と返されてしまいました。
そんなメッセージ、いくら鈍感なわたしだって分かります!
わたしだって、虫の生態について語りたいわけじゃありません。
でも、語源や、同じことばの意味の取り違えなんかの
ことばのもつおもしろさが、日本人のわたしにとっては
すごくすごく新鮮だったんです!
みなさん、どう思われますか?
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本当はこの本をみなさんに読んでいただきたいくらい、
その謎を解き明かした経緯と、納得のいく説明が
詳しくされているのですが・・・。
ほかにも、フランスに関するいろいろな雑学が楽しめます。
(ちがうものもいくつかありますけど・・・)
まあ、興味のある方は読んでみてください。

セーラー服とエッフェル塔 文庫
鹿島 茂 / 文藝春秋

セーラー服とエッフェル塔 ハードカバー
鹿島 茂 / 文藝春秋
Soleil
Soleil et Vent
Soleil et Brouillard
Nuageux
Nuageux Gris
Nuages et Brouillard
Eclaircies
Vent et Eclaircies
Brouillard et Eclaircies
Pluie
Pluie et Vent
Averses
Averses et Vent
Neige
Neige et Pluie
Neige et Averses















Le 28 mars 2006




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