ノエル! Nº3 La Crèche

Coucou !!
ひさしぶりのクリスマス特集です♪

フランス(欧米?)ではクリスマス・ツリーよりも宗教的に大切な飾りつけ、La crèche ラクレーシュ について。

La Crèche

上の写真は、去年、師匠の実家でのもの。
これについて話したら相当長くなるので、今日は簡単に。

La Crèche

La crèche ラクレーシュ とは、イエスが馬小屋で生まれたときに入れられていた、家畜たちの餌である藁などが入っていた秣(まぐさ)桶のこと。

ふだんのフランス語では「保育園」や「託児所」という意味で、幼稚園に上がる前のまだ小さな子どもたちを両親が仕事などをしているあいだに預ける場所のことをいいます。

イエスが馬小屋で生まれたとき、そこには彼の父親である洗者ヨセフと聖母マリア、そして生まれたばかりの彼に息を吹きかけてあたためつづけた牡牛 un bœuf アンブフ とろば un âne アナーヌ がいたそう。

La Crèche

ちなみに3人の名前、フランス語では

「イエス」Jésus ジェズュー
「マリア」Marie マリー
「ヨセフ」Joseph ジョゼフ

となります。

La Crèche

この写真が、クリスマス、つまり Noël のあいだに飾られるキリストの降誕 la Nativité ラナティヴィテ のシーンを再現する la crèche です。

まわりにたくさん並んでいるのが、聖書の中でイエス誕生に関わり登場する人物たち。
この de petits personnages ドゥプティペルソナージュles santons レサントン とよばれます。

南仏生まれで名前もプロヴァンス語の santoun からきています。
「ちっちゃな聖人」petit saint プティサン を意味するのだそう。

この les santons は素焼きのものが多く、南仏まで行かないと見つからないこともおおいそう。
イエスのまわりにいた人物は欠かせないので最初はそれだけはないといけないけれど、あとはちょっとずつ集めていくのだそうです。

La Crèche

フランスでは、La crèche はだいたいどこの家でも12月にはいるとクリスマス・ツリー le sapin de Noël ルサパンドゥノエル やほかの飾りつけといっしょに飾られるのだそう。

ただ、イエスだけは25日の真夜中に la crèche の中におきます。
ここでの la crèche は馬小屋のミニチュアのことを指します。

ちなみに、3人の王様はいちばん遅れてやってきたので、la crèche からできるだけ遠いところにおくのだそうです。

この3人の王様がイエスを訪問した日を記念したのが Épiphanie エピファニー です。
1月6日とされていますが、移動祝日なので、1月の最初の日曜日に Galette des Rois ガレットデロワ でお祝いをします。

そのおはなしについてはまた、エピファニーの前にね♪

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最初の2枚の写真は、師匠の実家での la crèche です。
1枚目が去年のもの、2枚目がその前の年のもの。
3枚目と4枚目は、師匠のいとこ夫婦のおうちのもの。

意味合いはちがうけれど、桃の節句の「おひなさま」のように、彼のママンが子どもだったころからずっとつかいつづけてるのだそう。
素敵です。

師匠の家では、いちども同じ飾りつけをしたことはないそう。
毎年、今年はどんなふうに飾ろうかって考えるのが楽しいみたい。

とくに、新しく買い足した santon はよく見えるように、前のほうにおいたりするんだって♪

では、また明日!
À demain !!

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