井の中の蛙・・・

最近、たまにふと、これでいいのか・・・と思うことがあります。

わたしの願いはいつも書いているとおり、こどもが成長していくようにフランス語をじぶんのことばにすること。

日本語でもなんでも、ことばも発音も表現法もしらず、自分の感情を伝える手段をまったく知らない赤ちゃんが、ママやパパの語りかけを聞きながら、表情を見ながら、どうしたらどの音が発音できるのか、どうしたら自分の感情や欲求をわかってもらえるのか、ちょっとずつちょっとずつ覚えていくように。

理屈じゃなくて、見て、聞いて、感じて、自然に身についていく。

わたしもそんな風にフランス語に接したかったから、なんどもなんども繰り返し音を聴いたり、くちびるの動きや表情、ジェストを観察したり、思いついたことを口にしながら修正してもらうことでなんとか今、こんなブログを書いています。

でも、これでいいのかな?

わたしはここで、読んでくださる方に、辞書にのってないような、でもよくつかわれている表現なんかをむずかしいこと抜きで、ご紹介したいとおもいました。感覚で、音で聴いて自然に記憶に残るように。

ここにきて、フランス語をもっと身近に感じてくださったり、それほど興味がなかったのにおもしろいな、と思ってくださったり、難しいと思ってたフランス語で、思っていたより気軽にほかの国のひとたちとコミュニケーションができるんだ、と安心してくださったり、そんなふうにお役に立てたらいいな、と。

だけど、文法なんてきちんと勉強してないから、うまく順序立てて、理論立てて説明できないのです。

話しながら、聞きながら覚えたものだから、日本語でも専門家しか説明できないことが多いのと同じように、ふだんよくつかっているけれど「そういうものなんだよ。」としか答えられないこともたくさんあります。

比喩的な表現も、明確なものは説明できても、語源がどこからきているのか、どの言語なのか、今ではつかわれないことばが語源のばあいは正直わかりません。

好奇心だけは旺盛だから、フランス語に関する本はたくさん読んだけれど、全部覚えていられるわけもなくて。新しいことを知っでも、つかわないでいれば前に得た知識はすぐどっかに飛んでっちゃう。

表現や単語も、辞書をつかわずに、師匠のフランス語で教わったものをそのままフランス語で理解しているので、正直いっちゃうと、日本語のボキャブラリーも少ないわたしがぴったりくる日本語をさがすときがいちばん時間がかかります。

どうやら、わたしのなかでは、日本語をつかうときの部分とフランス語をつかうときの部分がわかれちゃってるみたい。ほんとうは、「どの言語」というわけへだてなく「自分のことば」にしたかったのに・・・。

そんなわたしが、ここで表現をご紹介したり、単語の意味や文法を説明したりしていていいのか?

謙遜とかじゃないんです。
フランス語への情熱は、言語学とか学問レベルではないけれど、素人としては絶対の自信があります。でも・・・

いろんなブログを読んでみて、いろんなことを調べてみて、たった今、世の中でなにが起こっているのかも知らず、テレビにも週刊誌にも小説にも興味がなくて、なにが流行ってるのかも、なにが騒がれているのかもまったく知らない、井の中の蛙・・・

コミュニケーションの方法を知ってたって、いくらほかの国のことばを話せたって(それほどじゃないけど)、話す内容のない、浅い人間だったら意味がないんじゃないの。

フランスへ行ったときに、職探しでも有利なように、DELF は受けてみようと思っているけれど、仏検さえも受けようとしたことがないし、なんの資格もありません。

フランス語でのコミュニケーションが目的のわたしには資格なんて必要なかったし、それでなにかを得られるともぜんぜん思わなかったのです。

でもね・・・。
今さら、自分のちっぽけさを知って、とっても複雑な思いなのです。