三つ編み ーラリタの旅ー ・・・ 日仏バイリンガル絵本。

Coucou !

今日は、日仏翻訳家でありアーティストでもある、知絵さんという才能あふれる友人から届いた、彼女がフランス語翻訳を担当したレティシア・コロンバニの絵本『三つ編み』のお話。

わたし、フランスで小説『三つ編み』が出たとき、著者レティシア・コロンバニのインタビューをテレビでたまたま見たのがきっかけで本屋に飛んでいき、すぐに買い求めたんです。

ところが、フランス語の本をまともに完読したことのないわたしは、この小説も第1章を読みおえないままたじろぎ、フランス語教師である師匠の妹に託すことに。

なので知絵さんからのメールに「絵本『三つ編み』」ということばを見たとき、(ストーリーの紆余曲折や細かい描写は少なくなってしまうにしても)あの本がわたしでも読めるといううれしさでいっぱいになりました。

日本から届いたその荷物をほどくと、鮮烈な色彩の表紙が飛び込んできて、その大胆さにもうこころをわしづかみにされました。

開いてみると、そこにもうれしいおどろき。オリジナル(フランス語)の絵本のデザイン・構成はそのままに、ページ下部にもうけられた新たなセクションの中に日本語訳が配置されていて、日本語とフランス語が同時に楽しめるつくりなのです。フランス語学習者にとってはとってもありがたいですね♬

すべての漢字にふりがながふられているので、お子さんでも読めるし、ぜひ読んでほしいお話です。(日本語部分はもとの文字がけっこう小さいので、ふりがなを読む場合はいっしょに読んであげる必要があると思います)

お話だけではなく、クレマンス・ポレのイラストレーションも素晴らしい。鮮明な色と衝撃的なストーリーが交差して、ショッキング・・・まさに主人公・スミタとラリタの服はショッキングピンクなのですが・・・。

いろんな想い、いろんなアイディアと気づかい、いろんな希望がぎゅっと詰めこまれた1冊だと思います。

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三つ編み ーラリタの旅ー
運命は自分の手で切り開く-意思を貫く勇気を持った女性の物語

ここから絵本を注文できます。
中身を6見開きほど見ることができます。
すべてのお話をフランス語音声で聴くことができます♬

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絵本『三つ編み』

三つ編み ーラリタの旅ー(絵本・日本語版)

レティシア・コロンバニ (著), クレマンス・ポレ (イラスト)

苦難に直面するインド・イタリア・カナダの3人の女性の生き様を描き、世界中で大ベストセラーになったレティシア・コロンバニの小説『三つ編み』。その中でもっとも読者に衝撃を与えたインドの母娘スミタとラリタの物語が絵本になりました。

素手で上級カーストの便を処理する義務を負う生活をしている不可触民のスミタは、娘のラリタを悲惨な生活から抜け出せるよう学校に通わせたいのですが、それは容易なことではありません。命がけとも言える二人の旅が始まります。過酷な環境から抜け出すのに必要なのは意思と勇気。状況は違えども、生きにくさを抱える人へ希望を与える物語です。

小説『三つ編み』

三つ編み (小説・日本語版)

レティシア コロンバニ (著), 髙崎 順子 (その他), 齋藤 可津子 (翻訳)

3つの大陸、3人の女性、3通りの人生。唯一重なるのは、自分の意志を貫く勇気。

インド。不可触民のスミタは、娘を学校に通わせ、悲惨な生活から抜け出せるよう力を尽くしたが、その願いは断ち切られる。

イタリア。家族経営の毛髪加工会社で働くジュリアは父の事故を機に、倒産寸前の会社をまかされる。お金持ちとの望まぬ結婚が解決策だと母は言うが…。

カナダ。シングルマザーの弁護士サラは女性初のトップの座を目前にして、癌の告知を受ける。それを知った同僚たちの態度は様変わりし…。

3人が運命と闘うことを選んだとき、美しい髪をたどってつながるはずのない物語が交差する。