Mon film préféré ・・・ いちばん好きな映画。

Coucou !

晩ごはんのあと、師匠の家族と COCO(仏題)を観ました。
邦題は「リメンバー・ミー」でしたね。
2度目にもかかわらず、やっぱり泣いてしまいました。
映画で泣くことはめったにないんだけど。

この PIXAR の COCOmon film préféré です。

C’est mon film préféré.
セ モンフィルムプれフェれ.
「これはボクのいちばん好きな映画だ。」

この préféré(e) ということば、わたしには最初理解ができませんでした。
なぜなら、動詞 préférer としてつかわれるときは主につぎの和訳になるから。

Je préfère “COCO” à “Là-haut”.
ジュプれフェーる “ココ” ア “ラオー”.
「わたしは『カールじいさんの空飛ぶ家』より『リメンバー・ミー』のほうが好きです。」

この構文はたしか、フランス語の最初のほうで習いますよね。

でも、形容詞としての préféré(e) を日仏辞書で引くと、「お気に入りの、特に好きな、ひいきの」とは載っているものの、程度が書いてないのです。

たとえば

Quelle est ta chanson préférée ?
ケレ タしょんソン プれフェれ?

と訊かれたら、「いちばん好きな歌ってなに?」ってことなんです。

「・・・より○○を好む」「どちらかというと○○のほうが好き」ってニュアンスから、一気に「いちばん好き」に昇格してしまうのね。

そして préféré(e) で形容する名詞(ここでは chanson)につけるのは、不定冠詞でも定冠詞でもなく、所有形容詞(一人称単数では mon / ma / mes になります。

答えるときはこう。

Ma chanson préférée est “Something” des Beatles.
マしょんソンプれフェれ エ “サムシング” デビートルズ.
「わたしのいちばん好きな歌はビートルズの『サムシング』です。」

これが、最初に辞書の日本語訳を見てしまったわたしには解りづらくて、長いこと座礁していたのを覚えてます。

そして、否定文となると、また話は変わってきます。

Ce n’est pas mon préféré.
スネパ モンプれフェれ.

これはわたしのフェイヴァリットじゃない、「いちばん(好きなやつ)ではない」ってことかと思いきや、

Bof.
ボフ.
「たいしたことない。」
「どうでもいい。」
「好きなやつじゃないや。」 etc..

ってことになっちゃうの。
英語だと so-so になるのかな?

つまりは「いちばんではない」だけでなく、2番にも3番にも4番にもならないほど・・・箸にも棒にもかからないようなのも、“C’est pas mon préféré.” といえちゃうのだって。

だいぶ前にお話した「ウフェミスム」の表現が関わってくるのだそうです。

C’est pas terrible.
セパ テりーブル.

C’est pas le top.
セパ ルトップ.

「たいしたことなかった。」
「つまんなかった。」
「飽き飽きした。」 etc..

なんて感じにね。

楽しかったヴァカンスも明日でおわり。
夕方の TGV でパリ(ちょい近郊)へ帰ります。

来週からまた、お仕事お仕事♬

ではまたね。
Bonne week-end !