「冠詞+数詞+名詞」VS「数詞オンリー+名詞」
Coucou !!
今日はまず、昨日いただいた、とっても役立ちそうなご質問から。
以下がその引用です。
>>
>> Le canal joint les deux océans.
>> 「その運河は二つの大洋をつないでいる」
>>
>> というのを見かけたのですが、この les deux というのはなんでしょうか?
>> 普通に deux océans と les deux océans とではどう違うんですか?
みなさん、コレわかるかしら?
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
さて、ふたつの文を比べてみましょう。
「その運河は二つの大洋をつないでいる」
Le canal joint les deux océans.
「その運河は二つの大洋をつないでいる」
日本語にすると同じに見えますが、ここにはひそかに大きなちがいが隠されています。
もちろん、定冠詞 les がミソだよね。
定冠詞 le, la, les をつかうときには、まずは文脈を見てあげる必要があります。
この文章の前に、もしも「ふたつの大洋」deux océans がなんなのかをハッキリ限定する文章があったなら、これは「そのふたつの大洋」の「その」を強調しているのでしょう。
それにしても、その場合には
と指示形容詞をもちいるほうが自然だと思われます。
そして、ここでのご質問は
ですから、単独の文章としてとらえてみます。
ではもう一度、さきほどの例文を。
「その運河は二つの大洋をつないでいる」
Le canal joint les deux océans.
「その運河は二つの大洋をつないでいる」
ひとつ目の文章での deux océans には deux という数詞だけで定冠詞がありません。
つまり、これは暗に
をあらわしています。
それに対して、定冠詞をともなった les deux océans のほうはまわりにふたつしか océans がない状態と考えられます。
なぜかというと、定冠詞は「既出・限定のもの」をさすほか、このように話の中ではじめて登場するときには(用法によって)les + 名詞 で「すべての○○」という意味になるからです。
さらに les + 数詞 + 名詞 では「X個ある○○のうちのX個すべて」と限定することになります。
ただし、ここで注意!!
この les + 数詞 + 名詞 は「だいたい・・・」「・・・近く」「・・・くらい」という感じで、時間・値段やお金・重さやサイズにもちいられるほうが一般的。
「わたしの体重は65キロくらいだ。」
Il arrive vers les 3 heures.
「彼はだいたい3時頃つくだろう。」
Mathilde cherche un appartement dont le loyer est dans les 700 euros.
「マチルドは家賃が700ユーロ程度の部屋を探している。」
* dont についてくわしくはコチラからどうぞ
こんな感じでつかいます。
例文にはどれも dans や vers がついていますが les + 数詞 + 名詞 だけでこんなふうにいえる表現もあります。
(ごめんなさい、例文が思いつきませんでした!!)
でも「大洋がだいたいふたつくらい」なんてありえないよね。
なので、les deux océans といえば
つまり、ふたつしか océans がないと読めるのです。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
こんなふうに、いろんな面から推理していくとオモシロイよね♪
では、またあとでね!
À tout à l’heure !!