母音 E
Coucou !!
さきほど、おもしろい質問をいただきました。
e のアクサン・グラーヴ accent grave は、いつつけるの?
アクサン・グラーヴとは、è や à, ù などの上の、右下がりのアクサンです。
とくに e の場合は、
è accent grave アクサン・グラーヴ
ê accent circonflexe アクサン・スィルコンフレクス
ë tréma トレマ
など、つけられるアクサンが多いので、どんなときにどのアクサンがつくのか知っておくと、つづるときにもべんりだよね。
これも、つづりと音の関係から理解できると思います。
なので、下準備として、母音 e についてくわしく説明します。
これを知っていないと、アクサンもつけようがないからね。
è = 後方母音の鈍い「エ」
とご紹介したのを覚えてますか?
これが、この「どちらのアクサンをつけるか」迷ったときの指標になってくれるので、しっかり覚えましょう。
というわけで、発音の基礎について、まだ触れていなかったことをおはなしします。
知っているかたは、とばしてね。
まず、アクサンのない e についてくわしく説明を。
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* 語尾の e
この e は発音しません。
つまり、子音字の音だけを発音します。
jambe ジャンブ「脚」
ministre ミニストル「大臣」
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* e のあとに「単独の子音+母音」がつづくとき
(むずかしくいえば、音節の最後の e です)
この e は弱い「ウ」の音になるか、落っことされて発音しません。
fenêtre フネートル「窓」
demain ドゥマン「明日」
appeler アプレ「呼ぶ」
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開音節(= 母音でおわる音節)の e はするどい「エ」の音になります。
* e のあとにおなじ子音字がふたつつづく(二重子音)とき
lettre レットル「文字・手紙」
* 語尾の子音字の前にくる e
(ふつう語尾の子音字は発音されません)
「e + 発音されない子音字」は開音節ですね。
なのでするどい「エ」の音になります。
cuisinier キュイズィニエ「料理人」
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閉音節(= 子音でおわる音節)の e はにぶい「エ」の音になります。
* e のあとにちがった子音がふたつつづくとき
technique テクニック「技術」
このばあい、音節はつぎのように区切られます。
tek–nik
なので、閉音節となるのです。
*「ex-」の e
expérience エクスペリャンス「経験」
ex は eg-z + 母音字 または eks-子音字 となるので
eks–pe–rjã:s
と閉音節となるのです。
* 例外:語尾が –et のとき
poulet プゥレ「鳥肉」
「肉だから」という理由じゃないんだけど、例が思いつかない!
おなかがすいてるのかな・・・?
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ただ、例外があります。
たいていの語尾の子音字は発音されませんが発音するものがいくつかあります。
そんな「e + 発音される子音字」は閉音節なので、にぶい「エ」の音になります。
avec アヴェック「いっしょに」
chef シェフ「チーフ、長」
bref 「手短な」(男性形)
appel アペル「通話」
miel ミエル「はちみつ」
super スュペール「すごい」
mer メール「海」
★ -er 動詞の語尾の r は発音しません。
もちろん、その中にもまた例外があります。
上にあげた中でも、発音しないときもありますし、上にないものでも発音する場合もあります。
とくに「例外はありません」といわない場合は、どんなことにもかならず例外が存在するので、いつでもそれを念頭に置いておいてくださいね。
つぎは、発音上のアクサンについてお話しします。
ちょっとまどろっこしいかもしれないけれど、これをやらないと、どうアクサンをつけたらいいのかがよく分からなくなっちゃうので・・・
よろしくね♪