CHOSE も両刀づかいだった!

Coucou !

思い出しました。
chose も、つかう用途によって女性名詞・男性名詞と性を変えるバイなのでした♪

今日師匠に教わったばっかりの表現。

avoir un petit quelque chose de qn
(= il ressemble un petit peu ~)
「・・・にちょっとだけ似ている」
直訳:・・・の小さななにかをもっている

Il a un petit quelque chose de Jean Reno.
「彼はジャン・レノにどこかしら似ている」

こんなふうに、ふだんは女性名詞である chose が、名前をいえない・知らない・思い出せないとき、それからハリー・ポッターの「ヴォルデモード」みたいに名前そのものをいいたくないときにいう「あれ、その人、なんとかさん」ってときには、男性名詞として扱われるそうです。

たとえば・・・

Chose m’a dit 〜.
「ある人がわたしに・・・といった。」

ce monsieur chose
「例のなんとかさん」

Donnez-moi ce chose.
「あの、そのなにかをください。」

とプチ・ロワイヤルにはのっています。
例文はちがうけれど、Le Dico にもこの男性名詞の用法は紹介されています。
(2・3番目の例文は両方に載っています)

でも、師匠にたずねたところ、彼の中では chose は常に女性名詞らしいです。
「あの、そのなにかをください。」もふつうに

Donnez-moi cette chose.

と女性名詞扱い。
ただし、下のような場合をのぞいて。

Je me sens tout chose.
「あんまり気分がよくない。」

Larousse で見てみたんですけど、やっぱり師匠がいったのとおなじことが書かれてました。
はてさて、どういうことなんでしょう?

ちなみに、ノーマルな女性名詞としての例をあげると

J’ai une chose à te demander.
「ひとつ頼みたいことがあるんだけど。」

それに対して、代名詞である quelque chose は男性名詞として、「なにか、どこかしら」と表現できます。これは、日仏辞典でも、Larousse でも確認しました。

上の avoir un petit quelque chose de qn がこれにあたります。

Je t’ai apporté un petit quelque chose.
「きみにちょっとしたものをもってきたよ。」

Elle avait toujours un quelque chose de triste dans le regard.
「彼女のまなざしは、いつもどこか悲しげだった。」

白水社「Le Dico」より

ただ、はっきりと「そのもの」をあらわしたい場合には女性名詞として扱われるそうなのだけど、その場合というのはとってもまれだそう。

文学的につかったりはするそうだけど、残念ながらあまり便利な表現はありません。

フランス人の間でも耳にすることはほとんどなく、響きもあまりいい感じではないのですって。

Larousse にのっていた例文も、ここで紹介するにはちょっと複雑すぎるので、省きますね。

あー、ややこしい!

ついでに。
une choseun truc ともいえます。

J’ai trouvé un truc super sympa !
「すっごくいいものを見つけたよ!」

ついでのついでに。
ちょっとややこしいことばかり書いちゃったので、最後に便利な表現を。

動詞 avoir をつかうときは、une choseun truc をつかわなくても + à + 不定詞 で「・・・するなにか」を表現できます。

J’ai à te demander.
「ちょっと頼みたいことがあるの。」

On n’a plus à manger.
「もう食べるものがない。」

なんか今日はいっぱい書きすぎ?
ま、ちょくちょく「今日のひとこと」にも出てくると思うので、予習ってことで!

まだ謎はのこるけれど、わたしも勉強になりました!