C’est plus ce que c’était ・・・ もはや過去の栄光。

Coucou !
Vous allez bien ?

2022年のカタール大会で火がついて、今ではヒマさえあれば師匠といっしょにサッカー観戦している KiKi です。

サッカーという枠なら、日仏代表、Jリーグ、ユースやジュニア、なんでも観るのですが、メインはなんといっても毎週末に試合が行われる Ligue 1 というフランスリーグ。

師匠が2番目に推す、リヨンのサッカーチーム “OLYMPIQUE LYONNAIS” オランピック リヨネ が今シーズン連敗に連敗をかさねていたとき、師匠はよくこんなふうにボヤいてました。

C’est plus ce que c’était.

「それは、もう『以前のそれ』ではない。」(直訳)
「あのころの光は今いずこ。」(意訳!)

— 先シーズンはゴール量産してたんだけどなー!(某フットボール選手へ)

— 昔は長蛇の列だったのが、もはや閑古鳥が鳴いてるねぇ・・・。(某ラーメン店へ)

— 以前は品質が良くていい仕事してたのに、いまや堕落したな。(某メーカーへ)

「落ちぶれちゃった」
「変わり果てちゃった」
「劣化」

みんなまとめて

C’est plus ce que c’était.

「あの頃はよかったのに・・・」と残念がるフランス語表現なので、「まぶしく向上!昔の(ダメな)面影なんてないね。」なんて逆方向には使いません。

そしてこの表現は、内容とか品質とか機能性とか、そういうものに対してのものだから、年老いてしわくちゃになっちゃったとか太っちゃったとか、そういう意味では使わないんだって。師匠にも明確に説明することはできないらしいけど。

上のサッカー選手の例に関しては、その技能とか機能のことだから、OK なのだそう。

Ne を省かない下の形なら、分かりやすいかな?

Ce n’est plus ce que c’était.

動詞を ne 〜 plus ではさむと 「もう・・・ない」ということができますよね。

Il ne reste plus rien.

「もうなにも残ってない。」

Je ne peux plus lire les petites lettres.

「わたしはもう小さい文字が読めない。」

Il n’est plus capitaine depuis l’arrivée du nouvel entraîneur.

「新監督の就任から、彼はもうキャプテンではなくなった。」

そして、そのあとの句 ce que c’étaitcomme avant「前のように」と言い換えることができるんだって。

C’est「それは・・・である」の半過去形 c’était「それは・・・だった」を使って「以前そうであったもの」をあらわしています。

おさらいすると、

Ce n’est plus ・・・
「それは、もう・・・ではない」

  +

ce que c’était
「以前のような『それ』」

  =

Ce n’est plus ce que c’était.
= C’est plus ce que c’était.
「もう『かつての(輝かしい)それ』ではない。」

ちなみに、こういう言い回しなので、対象がモノでもコトでも人でも男でも女でも、主語は ce(指示代名詞)のままです。 Il, elle などの主語人称代名詞に対応させることはありません。

なんとなく、今日はあれこれ説明しちゃったけど、こういうのはあんまり考えないほうがいいかもね。
こういうもんだと、まるっと覚えちゃってね。

ではまたね!
À bientôt !

今日のフランス語単語・重要表現

❈ ne 〜 plus = もう・・・ない

❈ reste : rester [三・単・直・現] 残っている
❈ rien : 何も・・・ない

❈ peux : pouvoir [一・単・直・現] できる
❈ pouvoir + 不定詞動詞 = ・・・できる
❈ lire : 読む
❈ lettre :[n.f.] 文字

❈ capitaine :[n.m.] キャプテン、主将
❈ depuis : ・・・から
❈ arrivée : [n.f.] 到着、到来
❈ nouvel : nouveau (母音で始まる名詞を形容)新しい
❈ entraineur : [n.m.] (スポーツ・チームなどの)コーチ、トレーナー、監督