Fluctuat nec mergitur ・・・ たゆたえども、沈まず。
Bonjour.
Vous allez bien ?
先ほどは、恐怖心ばかりを煽る記事を書いてしまった気がします。
それが目の前にある現実なんですけれども、そんなときだからこそ、あちこちで目にするようになったことばがあります。
これはラテン語の表現らしく、日本語では
と訳されていますね。
(読みがなふりたいんですけど、師匠によれば「ラテン語なんて誰も聞いたことないからどう読むのか分からないんだ」そう。)
以前、フランスに関する本の中で読んだことがあったけれど、自分がこんな事態にさらされるまで、なるほど、ぐらいにしか思いませんでした。
でも今は「どういうことか」身に沁みて分かります。
ここに来て Facebook などのタイムラインでも盛んに流れているこのことば、「TIPA のフランス日記」のスタッフ、Erico ちゃんが彼らのファンページで詳しく説明していたので、引用させていただきます。
– フルクトゥアト・ネク・メルギトゥル –
この言葉、13日のテロ直後にリピュブリック広場に描かれたグラフィティの映像で目にされた方も多いのではないでしょうか?
ラテン語で書かれたこの言葉をフランス語に訳すと 《Il est battu par les flots, mais ne sombre pas》
日本語には次のように訳されています。
「たゆたえども、沈まず」
「波に翻弄されても、沈まない」という意味で現代のパリの標語として、パリの紋章(le blason de Paris)にも表示されています。
紋章はこちら → Blason de Paris
もともとは、昔のパリ、港町としてセーヌと共に歴史を発展させてきたパリに存在した、水運業組合のシンボルでした。
「いつの時代も、どんな逆境に遭っても、パリは不滅だ」という意味が込められていたのでしょう。
最近のテロの後には、このパリの標語は、テロに屈しないパリを表現する象徴的な標語として、様々な場所で引用されています。
個人的には、1人の人が人生の逆境にある時に励まされる言葉でもあるな、と思いみなさんにシェアさせていただきたいなと思いました。
TIPA のアントワヌが、パリ20区の電光掲示板を撮影した写真にも、このことばが書かれていました。
パリジャンたちへのひと筋の、でも太く確かな光。
しなやかに強く生きていくおまじないのことばとして、心に刻んでおこうと思います。
Erico ちゃん、ありがと。