Demain est un autre jour ・・・ 明日は明日の風が吹く。
Coucou !
J’espère que vous allez bien.
このごろどうにもならないことが多くて、もがきまくってる KiKi です。
なにか救いになる、引っぱり上げてくれるものがないかとメモ帳をさぐっていると、とあることばを見つけました。4年ほど前、師匠から「ブログで紹介したら」、と授けられたフランス語のフレーズです。
今日の記事は、ネタバレあり、です。アメリカ映画『風と共に去りぬ』のフランス語吹き替え版から。場面紹介と台詞がふくまれるので、まだ観てなくてこれから、っていう人は読まない方がいいかも!
「明日はまた別の1日。」
「明日は明日の風が吹く。」
このフレーズ、アメリカの南北戦争を舞台にした、女流小説家 Margaret Mitchell(マーガレット・ミッチェル)の長編小説 « Gone With the Wind »(邦題:風と共に去りぬ)(1936年)からきてるのだそう。波瀾万丈の時を生きた主人公、Katie Scarlett O’Hara(スカーレット・オハラ)の phrase fétiche フらーズフェティッシュ(謳い文句・・・決めゼリフ?)がもとになっているのですって。
1939年に映画化され、仏題は « Autant en emporte le vent » となっています。
わたしの祖母が夢中になって、ビデオテープがすり切れるほどくり返し観ていました。中学生くらいのときにいちどだけ、いっしょに観たのを覚えていますが、今ではあらすじもうろ覚え。
今回のフランス語フレーズも、出自を調べて「そんなこと言ってたような・・・」という程度の記憶です。
さて、物語の中の台詞はこんな感じ。
「結局、明日は明日の風が吹くんだわ!」
この台詞に込められた想いが、Wiktioonnaire に紹介されています。
「今日起きることに絶望してはいけない、人生は続いていくのだし、あきらめる理由などない。」
とここまで書いて・・・
自分で録音した音声のリズムとイントネーションが正しいか気になって、YouTube でフランス語吹き替え版『風と共に去りぬ』のラストシーン(3:01のところ)をあらためて見返したらなんと、スカーレットはそんな台詞を言ってない!愕然。
それでは、映画をしめくくる彼女の台詞はというと・・・
アプれトゥー,ドゥマン,ルソレイユリュイら アンコーる!
「結局、明日にはまた太陽が輝くのよ!」
でした。
小説を映画化したとき、台詞を変えたのかな?小説は読んでないから分からないので、Wiktionnaire を信じることにします。
もともとの英語版(5:08のところ)の台詞は
「明日はまたくるんだもの!」(字幕より)
いずれにせよ、主人公が苦境から立ち上がるときの、希望のことばです。
スカーレットは、ひどく絶望して泣き崩れてからほんの2〜3分で立ち直り、このフレーズを言ってます。驚愕の打たれ強さ、切り替えの早さです。(もちろん映画だからでしょうけど)
わたしもポジティブでいられるよう、こころを整えていきたいと思います。
みなさんの明日に、よい風が吹きますように。
ではまたね。
À bientôt !
今日のフランス語単語・重要表現
* demain :[adv.]/[n.] あす、明日
* est : être 三・単・直・現
* autre :[adj.] 別の、ほかの
* jour :[n.m.] 1日
* phrase fétiche :[n.f.] 謳い文句、キャッチフレーズ
* autant : 同じくらい、同じ程度に
* emporter : 持ち去る、運ぶ、奪い去る
* vent : [n.m.] 風
* après tout : 結局のところ、つまり、いずれにせよ
* il ne faut pas : ・・・してはいけない
* se désespérer : 絶望する、ひどく失望する
* arriver : [出来事などが]起こる
* aujourd’hui :[adv.]/[n.] きょう、今日
* continuer : 続く
* il y a lieu de + 不定詞
= ・・・する理由がある、・・・して当然である
* baisser les bras
= あきらめる、断念する
* luire : 光る、輝く