Grain de beauté ・・・ ほくろ。

Coucou !

日本の「猛暑」canicule カニキュル を日本のニュースで毎日見ているのですが、みなさんだいじょうぶ?

家族とかももだえてて大変なのを見てるので、本当に申し訳ない気もちなのですが、
パリは涼しいのを通りこして、朝晩は寒くて本格的な上着が手放せません。
これはこれで異常ですよね。

さて今日は、以前お話しした「種子」のなかでも
Un grain を使った表現を見てみましょう。

最初は、「穀物の実・種」ではなくいろいろな「粒」としてのこちら。

Un grain de sable
アン グらン ドゥ サーブル
「砂の粒」
「(大事を引き起こす)ささいなこと」

Un grain de sel
アン グらン ドゥ セル
「塩の粒」

Un grain de raisin
アン グらン ドゥ れザン
「ぶどうの粒」

砂の粒やお塩みたいにざらざらだったりつぶつぶだったりする、
「(木、石、皮、布地などの)表面のざらつき、つぶつぶ、きめ」なんて意味もあるそう。

Un grain d’un tissu
アン グらン ダン ティスュ
「布地のしぼ」

Un grain de la peau
アン グらン ドゥ ラ ポ
「肌のきめ」

Une lime à grain fin
ユヌ リム ア グらン ファン
「細目のやすり」

それでは、成句を見ていきましょう。
師匠に教わった、生きた言い回しがたくさんあります。

Un grain de beauté

アン グらン ドゥ ボーテ
「ほくろ」

「美の粒」といったところでしょうか?
ポエティックですね。
ほくろがたくさんあること、うれしくなっちゃいます。

Donner du grain à moudre

ドネ デュグらン アムゥドる
「考える要素を与える」

Moudre とは、石などで挽(ひ)くことで、直訳は「挽く(ための)種を与える」となります。
日本語にも「悩みの種」ということばがありますが、ここでは悩みごとではなくただ単に「考えること」だそうです。

Mettre son grain de sel

メットる ソングらン ドゥセル
「でしゃばる」
「余計な口出しをする」

直訳は、「自身の塩粒をおく」といったところでしょうか。

Avoir un grain (de folie)

アヴォワーる アングらン (ドゥフォリー)
「頭がすこしいかれている」

「(狂気の)種がある」ということらしいです。
「種」だから、完全に狂っている、ということではないみたい。

Séparer le bon grain de l’ivraie

セパれ ルボングらン ドゥリヴれ
「いいものと悪いものを選り分ける」

l’ivraie とは「毒麦」のこと。
辞書には「よい種[善人]と毒麦[悪人]を分ける」とあります。

Veiller au grain

ヴェイエ オグらン
「注意深く・慎重にしている」

【海の用語】では、grain は「スコール」「突風」なんですって。

辞書には
「スコール・突風の襲来を警戒する」
「不慮の出来事にそなえる」
とあります。

Un grain de sable dans les rouages

アングらン ドゥサーブル だんレるアージュ
「歯車の中の砂粒」

これに関する師匠の説明は、以下です。
Ça suffit à empêcher de bien fonctionner.

どんなにちいさな砂粒でも、歯車の間に入っちゃったらすべてが狂っちゃう。
順調にいってることを邪魔するには、ひと粒の砂だけで十分、ということでしょうか?

日本語でも「心配の種」「噂の種」「悩みの種」なんていいますね。
おっと、どれもネガティブ!

もうちょっと探してみたら、いいものが出てくるかな?
そのときは、話の種にしてね♬

これから夏の休暇へ旅立ちます。
みなさんも、Bonnes vacances !!!