Pas déjà ! ・・・ まだ早いよ!〈改訂版〉

Coucou !
Comment ça va ?

さっそくですが、以前(2019年3月)公開した記事、同タイトルで déjà を否定でつかう表現 pas déjà の改訂版です。説明の足りなかったところを補足し、音声をつけました。

まずは、お母さんと子どもの会話から。
(ひとり二役ですいません)

Allez, va te coucher !

「さあ、寝なさい!」

Oh non, pas déjà !

「えーイヤだ、まだ〜!」

一般的な déjà には「もう、すでに」という意味があります。これを否定で使う pas déjà は「まだ早い」という意味合いになります。

Pas encore パぞんコーる「まだ(・・・ない)」とのちがいはというと

Pas déjà は【まだはじまっていない行為】について言うのに対し、pas encore のほうは【今おこなっているか、もう終わった行為】に対して使う

のだそうです。

たとえば、お母さんと子どもの会話では「まだ寝(はじめ)てない」ので、pas encore は使えません。

けれども、子どもが宿題をやっていて、お母さんが「終わったの?」と訊いたならば、子どもはもうその行為をはじめている・やっているので、pas déjà は使えず pas encore と答えることになります。

それから、ここはだいじ。

改訂前の記事では pas déjà というフレーズを単独で使っていましたが、例文を録音するに当たって師匠に確認をお願いしたところ、pas déjà はこの一節だけではなく、「どうして pas déjà なのか」の説明をいっしょに言わなくてはならないのだそうです。

よく分からないかもしれないので、つぎの会話を参考にしてみてください。

女の子たちの会話。

On fait l’apéro ?

「アペロする?」

Pas déjà, il est seulement 18 heures !

「まだいいよ、18時にしかなってないもん。」

夕方の18時じゃ、アペロにはちょっと早いですね。
フランスのアペロはだいたい19時くらいからはじまります。あんまり変わらない?

ご紹介しておいて今さらなのですが、pas déjà はとても familier ファミリエ「くだけた、ていねいではない表現」です。プチロワとロベール大辞典をのぞいてみたけど、載ってません。

使う相手をまちがえないように、ね。

ではまたね。
À bientôt !

今日のフランス語単語・重要表現

❈ apéro :[n.m.] apéritif の略 食前酒、アペリティフ
❈ déjà :[adv.] もう、すでに etc.

❈ va : aller [二・単・直・現] 近い未来を作る助動詞的な役割
❈ aller + 不定詞動詞 = 近い未来をあらわす

❈ te :キミを、キミに
❈ se coucher : 寝る、横になる etc.