Ni fait ni à faire ・・・ ひどい出来損ない。

Coucou !
Comment ça va ?

先ほどわたしが、 CD 読み込む機械(なんていうんだっけ?)を、マグカップの上に置いて読み込んでたら、師匠にすごい剣幕で

C’est ni fait ni à faire !!!

といわれました。

・・・?!

初めて聞くフランス語。。。
それに師匠、なんかすごく pas content パコンとん(うれしいの逆=怒ってる!)な感じ。

Ni はご存知のかたも多いと思いますが、ni ○○ ni △△ で「○○も△△も・・・ない」「○○でも△△でもない」という意味ね。

Fait は、動詞 faire「する」の過去分詞。

À faire は「する(べき)こと」という意味。

つまるところ、「できた・した」ものなんだけど、結果があまりにもひどすぎてもういちど「するべきもの」=「やり直すべきもの」であるほど不出来なんだって。

不安定に積み重ねたテーブルの上にあったマグカップ。その上に無造作に Lecteur CD を置いて読み取りしてたもんだから、機械がカタカタうるさく鳴って、師匠の機嫌を損ねたのでしょう。(えっ、ちがう・・・?)

この表現、その昔は「したもの(できたもの)」でも「すべきもの(まだ作りはじめていないもの)」でもなく、今やっている真っ最中のことをあらわしたんだって。

でも時の流れとともに、意味が péjoratif ペジョらティフ 「軽蔑的」になってしまったのだそう。

解説は Wiktionnaire の “C’est ni fait ni à faire” を参考にしました。

じゃ、またね!
À bientôt !

追記(2024年1月31日)

師匠はこれを言ったとき、『「今まで誰かがしたこと」でも「これから誰かがしようとすること」でもない』という意味で、つまり Quelle idée !!! ケリデー!「なに考えてんだ!!!」という意味で使っていたそうです。

ちなみにこの用法は、辞書には載っていません。
親しい人同士にだけつうじる意味なのか、はたまた誤用なのか、わたしには分かりません・・・あしからず。